
ブラウザーのタブが横一列に長く並び、クライアントのJiraボード、2つのGoogleアカウント、3つのSlackワークスペースを開いているなら、WaveboxとWebCatalog Desktopの両方を検討したことがあるのではないでしょうか。どちらも用途に応じてウェブアプリをまとめ、複数のアカウントに同時にログインした状態を維持できます。
両者の違いは、パソコン上で担おうとする役割です。Waveboxは、パワーユーザー向けの豊富な設定機能を備え、あらゆる作業をこなすブラウザーを目指しています。WebCatalog Desktopは、ウェブ閲覧は普段のブラウザーに任せ、仕事用アプリに専用の居場所を用意します。アプリはスペースにまとめられ、スペースごとに独立したウィンドウで開きます。
概要
| WebCatalog Desktop | Wavebox | |
|---|---|---|
| どんなツールか | ウェブアプリをデスクトップアプリとして使い、スペースに整理 | 複数アカウントでの作業向けのChromiumブラウザー |
| アプリの整理 | スペースごとに独立したウィンドウを持ち、内部でフォルダー分けが可能 | スペース、独自のタブバーを持つグループ、分割画面、ダッシュボード |
| 複数アカウント | どのアプリやスペースにも複数アカウントを追加でき、それぞれ独立したセッションを使用 | スペースごとに独立したCookieコンテナー |
| 単独で使うアプリ | どのアプリも、Dockやタスクバーに専用アイコンを持つ独立したアプリとして実行可能 | アプリはWaveboxブラウザー内で動作 |
| アプリカタログ | 65,000以上のアプリに加え、任意のウェブサイトに対応 | アプリテンプレートに加え、任意のURLに対応 |
| リンク | 他のサイトは既定のブラウザーで開くか、リンクルールに従って開く | ルールに基づいてリンクの開き先を振り分けられる本格的なブラウザー |
| 追加機能 | 広告・トラッカーブロッカー、Touch IDによるアプリロック、ウィジェット付きホーム | Chrome ウェブストアの拡張機能、メモ、AIアシスタント |
| 対応プラットフォーム | macOS、Windows、Linux | macOS、Windows、Linux |
WebCatalog Desktopとは?
WebCatalog Desktopの中心となるのはスペースです。クライアント、プロジェクト、生活の各分野ごとに1つのウィンドウを用意し、その用途に必要なアプリとアカウントをサイドバーに並べます。各スペースも、個別に使いたいアプリも、Dockやタスクバーに専用アイコンを持つ本格的なデスクトップアプリになります。アプリは65,000以上のアプリを収録したカタログから選ぶことも、任意のウェブサイトから作成することもできます。
Waveboxとは?
Waveboxは、多くのアカウントやクライアントをまたいで仕事をする人向けのChromiumベースのブラウザーです。作業をスペース、独自のタブバーを持つグループ、タブに整理できるほか、分割画面、ダッシュボード、メモ、フォーカスモード、リンクの開き先を振り分けるエンジン、AIアシスタントを備えています。Chrome ウェブストアの拡張機能も利用できます。
1. スペース:何階層まで必要ですか?
Waveboxでは、スペースは階層構造の1つのレベルです。スペースにグループが入り、グループにアプリやタブが入り、どのログイン情報を共有するかはCookieコンテナーで決まります。この多層構造により、パワーユーザーは細かく制御できますが、使いやすい環境を整えるまでにいくつもの概念を学ぶ必要もあります。
WebCatalog Desktopのスペースは1階層です。1つの用途に必要なアプリとアカウントを、1つのウィンドウにまとめます。たとえば、Northwindという会社の仕事を請け負っているとしましょう。そのスペースには、同社のJira、GitHub、Slackと、支給されたGoogleアカウントを入れます。スペース専用のグローバルキーボードショートカットを押すと、そのウィンドウが前面に表示されます。1日の終わりに閉じれば、翌日までNorthwindは視界から消えます。リストが長くなったらフォルダーに整理し、CmdまたはCtrlと数字キーでアプリを切り替えられます。
2. 新しいスペースを作らずに2つ目のアカウントにログイン
WaveboxはCookieコンテナーでアカウントを分離し、分けて使いたいアカウントごとに専用スペースを作ることを推奨しています。
WebCatalog Desktopでは、すべてのアカウントに独立したセッションが自動的に割り当てられます。個人のGoogleアカウントとNorthwindのアカウントを同じスペースに並べ、両方にログインしたまま、それぞれの未読バッジを表示できます。2つ目のアカウントを追加するだけでよく、そのために環境を組み直す必要はありません。
3. ウェブ閲覧をどこでするか
Waveboxは、拡張機能や分割画面ですべてをまとめ、ウェブ閲覧もWaveboxに移すことを前提としています。
WebCatalog Desktopは、普段のブラウザーと競合しません。他のサイトへのリンクは、特定のアプリやアカウントで開くリンクルールがない限り、既定のブラウザーで開きます。各アプリ内でも、作業に必要なときはタブ、タブグループ、ブックマーク、ダウンロードを利用できます。
また、すべてをスペースに入れる必要もありません。ChatGPTや個人用カレンダーは、専用アイコンを持つ独立したアプリとして使い、複数のアプリやアカウントが必要な仕事はスペースにまとめられます。
4. スリープタイマーに頼らず集中
Waveboxはリソースを節約するため、一定時間使われていないアプリをスリープ状態にします。また、フォーカスモードで通知をミュートできます。
WebCatalog Desktopで集中するための最も簡単な方法は、ウィンドウを閉じることです。各スペースは独立しているため、1つを閉じると、そのクライアント関連の通知や音をまとめて止められ、ほかのスペースは動作し続けます。開いたままにしたいけれど通知が多いアカウントは、通知、サウンド、バッジをアカウントごとにミュートできます。内蔵のホームにはToDoと集中タイマーもあり、まとまった時間の作業をサポートします。
5. プライバシーとチーム
WebCatalog Desktopには広告・トラッカーブロッカーが内蔵されています。一方、Waveboxでは一部のプライバシーツールを拡張機能に頼っています。どちらもチーム向け機能を備えています。WebCatalog Desktopでは、チームでスペースを共有できるため、全員が同じアプリとアカウントのリストから使い始められます。ログイン情報は各自のパソコン上に保持されます。
どちらを選ぶべき?
普段のウェブ閲覧をすべて1つのブラウザーで行いたく、Chrome ウェブストアの拡張機能や内蔵の分割画面を求めるなら、Waveboxが適しているかもしれません。
日々の作業の大半がウェブアプリなら、WebCatalog Desktopのほうが適しています。次のような使い方を求めるなら、こちらを選びましょう。
- クライアントごとにウィンドウを用意し、開く、閉じる、専用ショートカットで呼び出すといった操作をしたい
- 新しいコンテナーやスペースを作らず、2つ目や3つ目のアカウントを数秒で追加したい
- 今使っているブラウザーはそのままにしておきたい
- 特定のクライアントに属さないツールは、独立したアプリとして使いたい
- 設定に半日かけるのではなく、数分で役立つ環境を整えたい
Waveboxは、すべてをその中で完結させたい人向けの高機能なブラウザーです。クライアントごとに専用のウィンドウを用意したいなら、WebCatalog Desktopを試してみてください。


