
WeChatを使えば、親戚、仕事上の知り合い、プロジェクトのグループ、別のタイムゾーンにいる人々とつながれます。こうした会話を2つのアカウントで使い分けている場合、必要なときに適切なアカウントを使える状態にしておくことが課題になります。
複数のWeChatアカウントを管理するには、まずアプリ標準のアカウント切り替え機能を使い、そのうえで各アカウントをデスクトップでどう使うかを決めましょう。2つ目のアカウント、2台目のデバイス、2つ目のブラウザープロファイルは、それぞれ役割が異なります。WebCatalogは、対応するWebセッションや仕事を支える周辺アプリを整理できますが、ログインの可否やデバイスの動作はWeChat側の仕様によって決まります。
以下では、自分で管理している既存のアカウントを対象に設定方法を説明します。ウィンドウを増やしたり、ツール間で会話を移したりする前に、実際の使い方に合うパターンを選んでください。
各アカウントを日々どう使うかを選ぶ
パターン1:時間を分けてアカウントを使う
仕事前に個人の会話を確認し、仕事の連絡には別のアカウントを使うなら、まずは標準の切り替え機能を使いましょう。Tencentは、設定 → アカウントの切り替えでの操作を案内しています。
意識的に作業の文脈を切り替える手順として、次のように使います。
- 現在のアカウントで返信や作業を終えます。
- WeChatのアカウント切り替え機能を開きます。
- アプリに表示される選択肢から、別のアカウントを選ぶか、そのアカウントにログインします。
- 返信する前に、アカウントと対象の会話が正しいことを確認します。
たとえば、デザイナーがクライアントとのレビューには仕事用アカウントを、家族との会話には個人用アカウントを使う場合があります。クライアント向けの作業を終え、未対応の事項を記録してからアカウントを切り替える習慣が役立ちます。そうすれば、どこから再開すればよいかが明確になります。
標準の切り替え機能では、使用中のアカウントが変わります。この切り替えを軸に個人の確認と仕事の返信の時間を計画し、未完了の会話にいつ対応するかを明確にしておきましょう。
パターン2:デスクトップでは1つのアカウントを中心に使う
長文の作成や文書についてのやり取りには、使用するプラットフォームに対応した公式デスクトップクライアントを使いましょう。TencentのWindows版ログイン手順では、ログインを確認するか、表示されたQRコードをスキャンして、モバイルアプリからデスクトップのセッションを承認する方法が説明されています。
承認する前に、スマートフォンでどのアカウントが有効になっているかを確認してください。デスクトップで使われるのは、承認したアカウントです。近くにあるフォルダーやプロジェクト名、ウィンドウのラベルが示すアカウントではありません。
たとえば、クライアントへのインタビューで仕事を始めるとします。まずモバイルで適切なアカウントを開き、デスクトップへのログインを承認して、該当する会話を確認します。チャットの横にインタビューの進行メモを置いておけば、無関係な資料を探し回らずに参照できます。
別のアカウントが必要になったら、現在のクライアントにあるログアウトやアカウント切り替えの機能を使い、目的のアカウントで認証します。アプリのウィンドウを複製すれば別のアカウントのセッションができると思い込まず、サービスが正式に提供する操作を中心に運用しましょう。
会話の周辺で使うツールにワークスペースを用意する
本当の難しさは、WeChatそのものではなく、会議の概要、カレンダー、クライアントのファイル、決定事項の記録先といった周辺のものにある場合もあります。どちらのメッセージングの使い方でも、WebCatalogのスペースを使えば、WeChat自体はネイティブアプリのままでも、こうしたWebアプリを決まった場所にまとめられます。
たとえば、「クライアント調査」というスペースを作成し、インタビューの日程、プロジェクト概要、調査の進捗管理ツールをまとめます。個人の予定管理ツールは別の場所に分けておきます。こうしておくと、メッセージや通話の後に、適切な資料へ戻りやすくなります。
各スペースは、繰り返し発生する業務を軸に整理しましょう。そうすれば、インタビューの準備も文書のレビューも、会話を進めるのに必要な資料がそろった状態で始められます。
WeChatのWebログインを支えるスマートフォンとの接続を理解する
TencentのWeb版ガイドでは、wx.qq.comを開き、表示されたコードをスマートフォンのWeChatでスキャンして、ログインを確認する手順が説明されています。また、Web版でのメッセージのやり取りやファイル転送についても記載されています。
同じガイドには、Webセッションの利用中はモバイルアプリでログインしたままオンライン状態を維持する必要があり、モバイルでログアウトするとWebセッションも終了すると記載されています。また、同じアカウントでWeb版とデスクトップクライアントを同時に使うことはできないとされています。
WeChatアカウントが2つある場合、これらの条件は重要です。スマートフォンで一方のアカウントから他方へ切り替えると、使い続けられると思っていたWebセッションに影響する可能性があります。ブラウザープロファイルを追加しても、この依存関係はなくなりません。
まず、各アカウントで公式Webクライアントを利用できることを確認し、次にWebCatalog内でも同じログイン手順を完了できるか確認してください。通常のブラウザーでアクセスできることは、最初の確認にすぎません。
デスクトップでの運用を本格的に始める前に、アカウントの使い方を簡単な表にまとめましょう。
| アカウント | 認証に使うもの | 確認するデスクトップでの利用方法 | 運用上の要件 |
|---|---|---|---|
| 仕事用 | 仕事で使うスマートフォンとモバイルアカウント | 公式デスクトップクライアント、または利用が認められる場合はWeb版 | 予定した利用時間中、仕事の会話にアクセスできること |
| 個人用 | 個人用のモバイルアカウント | モバイル、または対応している別のセッション | 個人の確認を仕事の流れに合わせて行えること |
表にまとめた組み合わせをテストしましょう。ログインし、メッセージを送受信し、利用するアカウントや環境を切り替えて、どのセッションが有効なままかを確認します。
WeChatがそのアカウントのWebログインを拒否する場合は、公式アプリと、そのアカウント向けに用意されたヘルプを利用してください。WebCatalogのプロファイルはブラウザーデータを分離するものであり、WeChatが認めないアクセスを可能にするものではありません。
名前を付けたプロファイルで利用可能なWebセッションを整理する
これらの確認を通過したWebセッションには、WebCatalogのプロファイルを使うことで、Cookie、セッション、閲覧データを分離できます。アカウントごとに分かりやすい名前を付け、仕事用のセッションを意識して選べるようにしましょう。
WebCatalog DesktopでProfilesを開き、Add profileを選択して、用途に合った名前を付けます。そのプロファイルで対応するWebアプリを開き、通常のログイン手順を完了します。アプリやWebサイトの追加方法は、WebCatalogのスタートガイドで説明されています。
2つのWebアカウントを使う運用を始める前に、2つ目のアカウントを認証している間も、最初のセッションを維持できることを確認してください。2つ目のログインには別のプロファイルを使い、目的のアカウントを承認したうえで、両方の会話を確認します。その組み合わせで動作しない場合は、正式に対応しているモバイルまたはデスクトップでの使い方に戻しましょう。
同じプロファイルの使い分けは、仕事用と個人用でログインを分けている周辺サービスにも役立ちます。たとえば、日中に両方が必要な場合でも、仕事用の文書サービスのアカウントと個人用のアカウントを分離しておけます。
関連するアプリやブックマークは、スペースにまとめましょう。スペース名はプロジェクトや担当業務を示すものであり、アプリにログインしているアカウントを変更するものではありません。複数のスペースで同じプロファイルを使うと、そのログイン状態も共有されます。
必要なアプリ、プロファイル、スペースの数に対応するWebCatalogプランを選びましょう。まずは繰り返し行う仕事の流れを1つ整え、明確な目的ができたら別の利用環境を追加します。
連絡相手にも、どのアカウントか分かるようにする
デスクトップの配置が役立つのは自分だけです。相手にも、どの立場のアカウントと会話しているのかを知ってもらう必要があります。
仕事用アカウントを使うときは、会話の目的を明確に伝えましょう。そのメッセージが現在のプロジェクト、別の案件、個人的な追加連絡のどれに関するものかを、クライアントが判断できるようにします。アカウントを変更する場合は、以前の連絡先を使わなくなる前に、今後のプロジェクトの連絡先を説明してください。
自分の計画資料でも、名前を具体的にしておきましょう。「仕事用WeChat — インタビュー参加者」は、単に「WeChatを確認」と書くよりも多くの情報を伝えます。アカウントの用途とプロジェクトを組み合わせて記録すれば、どこから再開すればよいかが分かります。
チームのプロジェクトでは、誰が会話を担当し、その結果を同僚がどこで確認できるかを決めておきましょう。2つ目の個人アカウントは、共有の業務プロセスの代わりにはなりません。チャットの担当者は、自分のアカウントへのアクセスを共有せずに、承認された決定事項と次のアクションをチームの既存ツールに記録できます。
これは、誰かが不在のときに特に重要です。同僚には、どの約束が未対応なのか、連絡相手は誰か、どう引き継ぐべきかが分かる必要があります。関連するやり取りがあなたのどのアカウントにあるのか、推測させるべきではありません。
よくある3つの作業がアカウント間で曖昧にならないようにする
会議への招待
招待を送る前に、アカウントと受信者を確認し、そのプロジェクトで使うカレンダーを確認します。参加者の所在地が異なる場合は、タイムゾーンを明記しましょう。合意した時間はチャットの中だけに残さず、仕事の予定を管理している場所に記録してください。
たとえば、参加者のタイムゾーンで10:00に予定されたユーザーインタビューなら、カレンダーの予定とインタビュー概要にも同じタイムゾーンの情報を記載します。これらのWebツールをまとめておくと、確認しやすくなります。
文書のレビュー
フィードバックに返信する前に、文書の最新版を開きましょう。話題になっている箇所と、変更が承認済みかどうかを確認します。正しいアカウントを使っていても、ファイルの版が間違っていれば、誤った回答をしてしまう可能性があります。
修正版を送るときは、送信先と文書をセットで確認してください。文書の状態も明確にしましょう。「レビュー用の草案」と「承認済みの版」では、受け取る側にとって意味が異なります。
未完了のフォローアップ
仕事用アカウントから切り替える前に、次のアクションをタスク管理ツールに記録します。「変更後のインタビュー時間を参加者に確認してもらう」であれば、後から再開するのに十分具体的です。未読メッセージだけでは、何をすべきかについて得られる情報が少なくなります。
WebCatalogは、関連するWebツールをすぐ使える場所にまとめます。ただし、WeChatのメッセージを自動でタスクに変換したり、複数アカウントの会話を統合したり、同僚に返信を割り当てたりするものではありません。そうした操作は、選んだワークフローの一部として自分で行う必要があります。
次に必要なアカウントを軸に環境を整える
次の実際の仕事から始めましょう。使うアカウントを特定し、正式に対応しているモバイルまたはデスクトップでの利用方法を確認して、会話に必要な文書や予定をそろえます。アカウントを交互に中心として使うなら、標準のアカウント切り替え機能を使いましょう。
周辺のWebアプリをWebCatalog Desktopにまとめ、WeChatのWeb版は、自分のアカウントで動作することを確認してから追加してください。使いやすい環境とは、いつ戻ってきても、次に使うアカウント、会話、アクションがすぐに分かる環境です。


